【4】リノベーションの費用詳細と設計士さんとの協議で見えた現実


倉庫のリノベーションプロジェクトが進行する中で、最も重要なのは費用管理です。特に、コロナ前との費用差や、予算をどう組み立てるかが大きな課題となっています。今回は、見積もりの内容を設計士さんと協議しながら、どの様な項目があるか、さらに費用が大きく変動する項目についてもご紹介します。

コロナ前との比較:費用高騰の現実

リノベーションにおける人件費材料費は、コロナ禍を経て大きく高騰しました。実際、コロナ前と比較して、費用は1.5倍から2倍程度に上昇しています。これには、物流の問題や材料の供給不足が影響しています。例えば、木材や金属、塗料などの価格は、特に顕著に値上がりしています。

リノベーションの費用項目とその詳細

リノベーションの費用項目は多岐にわたりますが、それぞれの項目における費用の変動は大きいです。具体的にどの項目がどれくらいの範囲で変動するのかを私達の経験で整理しました。

【費用変動大】の費用項目

これらの項目は、選ぶ素材や仕様によって価格が大きく変動するため、予算を立てる際には特に注意が必要です。

  1. 木工事(床・壁・天井・フローリングなど木材を使った工事)
    説明: 木材の種類や張り方によって、価格が大きく変わります。たとえば、オーク材やウォールナット材など、天然木を選ぶと価格が高くなります。
  2. 建具工事(扉・窓・窓ガラスなどの制作や設置作業)
    説明: 二重サッシを採用するか、開き扉にするか、サイズやデザインによって価格が変動します。
  3. 家具工事(造作洗面台や収納・テーブルなどの工事)
    説明: 造作家具の素材やデザインにより、価格が大きく異なります。特にオーダーメイドの家具は高額になりがちです。やはり、既製品が圧倒的に安いです。
  4. 住設工事(ユニットバス・システムキッチン・トイレなど水回りの工事)
    説明: 設備のグレードやブランドによって大きく変わります。例えば、高級なシステムキッチンや最新型のユニットバスは高額になります。
  5. 解体工事(現存する建物の不必要な部分を取り除く作業)
    説明: 解体する範囲や廃棄物の量に応じて価格が変動します。例えば、倉庫の一部だけを解体する場合と、全体を解体する場合では大きな差が出ます。特に、ソーラーパネルの解体等が高かったです。
  6. 金属工事(金属製の窓枠や棚受けなど)
    説明: 希望する金属素材や使用箇所の数により費用が変動します。倉庫リノベーションは鉄骨でしたのでここの変動は大きかったです。
  7. 左官工事(モルタルで土間や壁を仕上げる作業)
    説明: 塗りの厚さや使用する材料によって価格が異なります。
  8. 塗装工事(外壁・内壁・床・天井の塗装)
    説明: 塗装する面積や使用する塗料により価格が変動します。
  9. 内装工事(壁にクロスや塩ビタイルを貼る工事)
    説明: 仕上げる面積や使用する材料(クロス、塩ビタイル、壁紙など)によって費用が変わります。

【費用変動小】の費用項目

これらの項目は、ほぼ一定の価格帯に収束しやすいですが、それでも少しの変動があります。

  1. 仮設工事(足場の設置や養生など)
    説明: 工事中に他のエリアを汚さないようにするための養生や足場の設置が含まれます。
  2. 電気設備工事(スイッチや照明の設置)
    説明: 照明器具やスイッチ、コンセントの数により変動しますが、基本的な設置は一定の価格帯に収束します。
  3. 給排水衛生設備工事(給湯器や排水管の設置)
    説明: 必要な設備が決まっている場合、価格はほぼ一定です。
  4. 現場管理・設計料(工事の現場管理・設計にかかる費用)
    説明: 設計士や現場監督の報酬。これも基本的には一定ですが、工事の規模や期間によって多少の変動があります。

設計士さんとの協議:妥協点と譲れないポイント

設計士さんと見積もりを元に一項目ずつ確認しながら、「どこが譲れないか」「どこが妥協できるか」を協議していきました。以下の決定が生まれました。

  • 解体工事は自分たちで可能な範囲で行う:費用削減のため、解体部分は私たちができる限り手作業で進めることにしました。
  • 中二階(ロフト)の設置は断念:構造的に難しく、費用もかかるため、断念しました。代わりに、他のスペースの活用法を検討しています。
  • 電動ブラインドは見送り:高額でメンテナンスが面倒になるため、手動のブラインドに変更しました。

↓初期案は、中2階(ロフト)を構想していました。鉄骨階段等で費用が・・・


工事しながら決定していく柔軟さ

リノベーションは、計画通りに進まないこともしばしばあります。実際に工事をしながら、新たなアイデアや問題が出てきて、それに応じて変更を加えることが求められます。私たちも、工事が進んでいく中で柔軟に対応しながら最終的な形を作り上げていっています。


まとめ

リノベーション費用は、細かな部分まで計算し、設計士さんとしっかり協議しながら進めていくことが大切です。予算に関しては、費用が大きく変動する項目が多いため、どこで妥協し、どこで理想を追求するかが重要なポイントになります。このブログが、これからリノベーションを考えている方々にとって参考になれば嬉しいです!

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