01まず考えたのは、ここでどう過ごすか
この倉庫は、普段の住まいとは別に使う場所です。親戚と食事をしたり、子どもたちが遊んだり、友人が泊まったりできるようにしたい。その使い方を、倉庫の広い空間の中へ落とし込んでいきました。
目指したのは、重量鉄骨の骨格を見せながら、日常とは少し違う時間を過ごせる、スタイリッシュでモダンな空間でした。
02階ごとに、過ごし方を分ける
1階は食事やくつろぎのために。2階は子どもたちが遊ぶ場所と、泊まるための個室に。さらに上には、街並みを眺める小さな展望スペースがあります。
集まる・くつろぐ
キッチンと、食事や団らんの場所。
遊ぶ・泊まる
鏡のあるフリースペースと、寝室・シャワールーム。
街並みを見る
既存の上部空間を生かした展望スペース。
各階の使い方を示す概念図です。実際の間取り・寸法・位置関係は表していません。
03カフェのような1階と、箱のある2階
1階はカフェのような雰囲気にしたくて、スターバックスへ壁や柱の色を見に行きました。鉄骨や高い天井を見せながら、グレーを中心に色を整え、キッチンの上には木目の吊り天井を設けています。
2階には鏡を設置し、子どもたちがダンスをしたり遊んだりできる場所をつくりました。その中に箱のような閉じた空間を設け、寝室とシャワールームなどをまとめています。個室の中はホテルのような雰囲気を目指し、1階とは趣向を変えました。
04階段には、元エレベーターの空間を
階段には、もともとエレベーターがあったスペースを利用しました。工場時代の空間を、新しい使い方につなげた部分です。
さらに上へ続く階段の先には、3階の展望スペースがあります。以前エレベーターの機械室のような用途だった場所を生かしたものです。特別な景色があるわけではありませんが、街並みを眺められます。
05中2階をつくる構想と、見送った理由
倉庫の高さを生かして、何か面白い場所をつくれないか。そんな遊び心から、中2階を設ける案も検討しました。ここに掲載している3枚は、検討段階の構想パースです。
ただ、工事費がかかることに加え、中2階へ上がるための階段も必要になります。その分、使える床のスペースが減ることから、この案は見送りました。
以下は採用しなかった案のパースです。完成写真や、現在の間取りを示すものではありません。
現在の3階の展望スペースは、元エレベーターの機械室のような既存の上部空間を生かしたものです。この中2階の計画とは別になります。
つくりたかったことと、実際の使いやすさ。費用も含めて考えながら、残す案と見送る案を決めていきました。
工場から今の場所に至る全体の経緯は、この場所の物語にまとめました。
この記事の記録について
施主への取材と、提供された完成写真に基づいて構成。
基本計画図(2023年2月11日更新)・平面図(2023年3月3日更新)・階段修正図(2023年7月25日修正)を、完成写真と取材内容に照らして参照。計画時の検討案を完成状態と混同しないよう整理しています。
図面原本は転載せず、用途だけを示す概念図に置き換えています。
中2階の構想パース3点は施主提供。採用しなかった計画であることと、見送った理由を本人の説明で確認。
記事更新:2026-10-30
